花粉を減らすために、タマホームは2つのやり方で取り組みます。住宅の建築に国産の木材を多く使い、日本の森から花粉を出す木を減らす一方、1棟建てるごとに100本、品種改良された花粉の出にくい苗木を新たに植えることで、徐々に「花粉の出にくい森」へと変えていきます。
花粉症は、花粉によって引き起こされるアレルギー症状。患者さんは年々増加しています。なかでもスギ花粉症の増加が目立っており、1998年からの10年間で有病率は16.2%から26.5%へ1.6倍に増加しています。また、花粉症は子供には少ないといわれてきましたが、近年14歳以下の患者数が大きく増え、花粉症発症の低年齢化も深刻な問題となっています。
花粉症患者の増加を受け、近年は花粉の少ない品種が開発されています。平成25年までに少花粉スギ (花粉量は一般のスギに比べ約1%以下)137品種が開発されています。現在も引き続き新品種の開発が進められています。
一般的なスギ
花粉の少ないスギ(神崎15号)
少花粉スギ等の苗木は、15年ほど前から植林用に生産されており、生産量は3万本(平成11年度)から258万本(平成26年度)へ増加しています。しかしながら、スギ苗木全体(1,700万本)に占める割合は、15.2%にとどまっているのが現状です。政府はスギ花粉症対策として、花粉の少ない苗木の供給量を2017年度までに1000万本にすることを目標にしています。
タマホームは、花粉を減らすために「伐って使う」と「植える」の2つのやり方で取り組んでいます。スギは、樹齢25年から30年に達する頃から本格的に花粉が生産されるため、伐期になった花粉を出す木を多く伐採して、使うことにより花粉を減らすことが出来ます。タマホームでは、住宅の構造躯体の国産木材使用率を引き上げる仕組みを構築し、住宅建築に国産木材を多く使用する取り組みを行っています。またスギ林は、国土の保全や地球温暖化の防止、水源のかん養などの多様な機能を担うため伐採後に植栽をおこなう必要があります。しかし、数十年後に花粉を多くだすスギ苗木を植えていては花粉を減らすことはできません。そこで、1棟建てるごとに100本、品種改良された花粉の出にくいスギ苗木を新たに植えることで、徐々に「花粉の少ない森」へと変えていく取り組みを続けていきます。
大分県
花粉の少ない
苗木による
再造林の推進に
関する協定
「花粉症対策苗木」による再造林を推進することにより、森林資源の循環利用とスギ花粉発生源の縮減をはかり、林業の健全な発展と生活の資質の向上を目的としています。
宮崎県
伐って使って
すぐ植える
花粉の少ない
森林づくり協定
花粉症対策の重要性をかんがみ、発生源のひとつとされるスギを伐採して住宅建築資材として利用し、花粉の少ない品種への植え替えを図り、花粉発生源対策の推進と水源かん養など公益的機能の高度発揮と資源循環利用を図ることを目的とします。
タマホームの森林ツアー
タマホームでは、家づくりを考えておられるお客さまを対象に、家づくりの一環として森林ツアーを開催しています。建築資材として使われる木材の生産現場をご見学いただくとともに、花粉症対策苗木を用いた植樹体験や森林資源循環に関する講座などを通して家づくりを身近に感じて頂くための活動を行っています。
伐採現場の見学
花粉症対策スギ苗木生産施設の見学
植樹のようす
森林資源循環に関するミニ講座
植樹祭記念撮影
木材加工(プレカット)工場の見学